pockkun's blog

50代の平凡な会社員の日々の”挑戦記”です

リメイクについての意見

約一ヶ月ぶりの更新になりました。
一度中断すると、再開するタイミングをなかなか見つけることができないことを実感した次第です。今日から無理のない範囲で続けてゆきたいと思います。
今回は昭和の特撮ドラマ「キカイダー」のリメイク版映画「キカイダー REBOOT」を観ての感想と気づいたことについて書かせていただきます。

まだビデオが一般商品化されていなかった子どものころに、リアルタイムで観ていたドラマのリメイク映画ということで、前売り券を購入し、上映初日の最初の上映時間に観てきました。
脚本開発に2年を要し、キャラクターのデザインも全く新しいものになったということで、ストーリーの内容も全く違うものになっていたのですが、個人的には少し物足りなく感じました。
いくつか例をあげますと、

①元祖(オリジナル)のような変身シーンがない。
ドラマ及び原作漫画では、両肩にスイッチがあり、それを交互に押すポーズで変身していたのですが、それがなく主人公が「変身」する意思一つで姿を変える設定になっておりました。
これも時代の流れか、無駄を省き、すぐに戦闘モードに入るという点は理解できますが、リアルタイムに観ていた世代からすると少し物足りない気がしました。
なお最新の科学技術を反映してか、人間の姿をしている時も、実際はキカイダーの身体の状態でナノテクノロジーの技術による3D立体映像を投射して人間の姿をしているため、手で押すとその箇所の映像が消えて、機械の身体が現れるという設定には、なるほどと思いました。

サイドカーに乗っていない
キカイダーと言えば、サイドカーなのですが、今回はバイクにすら乗っていませんでした。
(最大の敵であるハカイダーは、当時と同じくバイクに乗っていました)
細かいことですが、そういった設定の違いにも敏感に反応してしまうのです。

③敵のキャラクターが少な過ぎる
適役は最大のライバルであるハカイダーの他に、ハカイダーの生みの親がプロフェッサーギルこと、ギルバート神崎博士が作ったマリという女性アンドロイド、そして防衛省の特殊部隊と大型戦闘用ロボットのみでした。(ちなみにマリには、やられっぱなしで、右手を引きちぎられるシーンもあるほど、昭和に比べて、女性が強いのも、時代を表現しているのかなと…)

④『必殺技』のシーンが不明瞭
キカイダーの必殺技と言えば、「電磁エンド」なのですが、ハカイダーを倒すシーンで、その言葉が出るのですが、白い光に包まれて爆発(?)したようなシーンになり、両腕が焼き焦げたキカイダーが現れます。
変身シーンはやたらと無駄がはぶかれて、現実的な反面、このシーンは非常に不明瞭で、しっくりこないものを感じました。

以上は物足りなかった点ですが、逆にこれはというシーンもありましたので、そちらもあげさせてもらいますと、

①登場人物のセリフ
ヒロイン
「現実の男性が見ているのはスマホの画面と手を伸ばせば届く幸せだけ」
→現代の風潮をよく表しているように思えます。リスクをとってまで「冒険する」という人は少ないのではと。

自分が「不完全な機械」であることにコンプレックスを持つ(?)主人公へ生みの親の恩師の言葉
「完全であることは不完全であり、案外、不完全であることが完全であるかもしれない」
→逆説のようですが、なるほど言い得て妙かなと。

主人公
「動き続ける限り、君を守る」
→感情的になったヒロインから「どうせそれもプログラムでしょう?」と言われても健気に言う姿に、ちょっとジーンときました。

②番宣のための別番組とのコラボ
上映開始日の一週間前に「仮面ライダー鎧武(ガイム)」に特別出演し、主人公と共闘する特別ストーリーにすることで、単なるCMだけでは得られなち宣伝効果も発揮したのかなと思います。

③劇場鑑賞記念品の配布
よく前売り券に数量限定でキャラクターグッズが付いていることがありますが、今回は入館時にプラスチック製のしおり3枚セットをいただきました(添付写真のものです)
結構本を読むことが多いので、これは重宝します。

以上長文になりましたが、感じたことは古い時代のものを新しい時代に合わせて『リメイク』するには、

  1. 両世代間のギャップを埋める必要がある
  2. オリジナルの特徴で大きな点を残しながら、新しい時代に合ったものを組み入れてゆく、それぞれ長所を活かす『マイナーチェンジ』が良い。
  3. 一旦『完成』した後も、変化に対応できる『余地』を残しておく。
ことが重要ではと感じました。
身近なことをリメイクする時は、この三点を念頭に置いて行ないたいと思います。
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