pockkun's blog

50代の平凡な会社員の日々の”挑戦記”です

戦力は同じでも、使う順番で勝ち越す

f:id:pockkun:20140218222259j:plain今回は、「総量は同じでも、組み合わせを変えることで、強い印象を与える」
例について、ご紹介させていただきます。
一つ目は、古代中国の戦国時代の斉(せい)の国での話です。ある将軍が、王とその子どもである、公子たちと競馬で賭けを行ないました。競争は三回あり、一回は負けでしたが、あとの二回は勝ち、見事賭けに勝つことができました。
同行していた兵法家のアドバイスにより、その勝利を得ることができたのですが、彼の話では、
「馬が強ければ、必ず勝つというわけでもなく、あの三回はたまたま一回負けて、たまたま二回勝ったわけではありません」とのこと。
その兵法家は、あらかじめ将軍の馬を上・中・下に分けて、同じように相手となる王と公子たちの馬もそのようにわけておき、

  • 将軍の下の馬を、相手の上の馬に
  • 将軍の上の馬を、相手の中の馬に
  • 将軍の中の馬を、相手の下の馬に
という順番で出走させました。将軍の上の馬を相手の上の馬にぶつけると、全敗したかもしれませんが、兵法家の定めた順番では、一敗して二勝することができます。実際の「戦い」でも、同様なことが生じます。

次は豊臣秀吉に仕えた石田三成の「三杯のお茶」の話ですので、ご存知の方もいるかと思われます。
ある日の鷹狩りで休憩のためにある寺に寄り、喉がかわいていたので、お茶をたのみます。
寺の小僧(幼い日の三成)が大きな茶碗に七、八割程度入ったぬるめのお茶を出します。一気に飲みほした秀吉は、もう一杯たのみます。
次はごく普通の大きさの茶碗に半分ほどの少し熱めのお茶を出します。
このとき秀吉はこの小僧に興味をもち、二杯目を飲みほしたあと、さらに三杯目のお茶をたのみます。
小僧は小さな茶碗に熱めの茶を入れて出しました。
このように、お茶の温度と量をその都度調整して出すことで、効率よく喉の渇きをいやし、お腹がだぶつかない工夫を行なっていたのです。
秀吉はこの小僧の機知をとても気に入り、おのが領地に連れ帰り、小姓にとりたてます。その彼がやがて石田三成として、頭角をあらわすのはご存知のとおりです。

この二つの話にあるように、物量的、あるいは能力、機能的には同じものであっても、相手によって、順番や状態を変えることにより、大きな成果をあげたり、強く印象づけることが可能になるわけですね。
われわれがすでに持っているものにも、同じことが言えるのではないでしょうか。
一工夫加えてみましょう。