"ADCA"サイクルでアイデアにノウハウに
アイデアの浮かびやすい場所として、昔から言われている三つの場所として、「三上」(さんじょう)というものがあります。その内訳は「馬上(ばじょう)、枕上(ちんじょう)、厠上(しじょう)」の三つを示し、現代風に表すと
馬上・・・通勤電車や車の中、
徒歩でなどによる移動の途中など。
枕上・・・ベッドの上や布団の中など寝床
厠上・・・トイレの中
になりますでしょうか。
特に「馬上」は、該当する範囲が広く、移動に関するものはほとんど当てはまると思われます。私自身、休日のランニングやウォーキングの際に、よくアイデアが閃きます。
仕事に関わるものもあれば、トレーニングや勉強に関することも少なくありません。
ただ、全てのアイデアに共通するのは、実際に試してみないことには、閃かなかったことと同じということではないかと思います。
そういう点で、全てのアイデアは検証が必要な仮説に過ぎず、実践してみて初めて形を現すといえます。
その結果を評価し、予想(期待)どおりであったか、そうでなければ、
- 何が足りなかったか?
- どのように改良(または改善)すればよいか?
など分析し、次にそれらを考慮した行動を取ることで、実際に使えるノウハウにまで磨きあげます。
PDCAサイクルに例えるなら、
- A(アイデア)
- D( Do: 実行)
- C(Check:検証)
- A(Action: 改良・改善)
で、いわゆるADCAサイクルと言いましょうか(笑)
実例を二つあげさせてもらいます。
1)自重+アルファのトレーニング
少ない回数でより効果を出すために負荷を増やす方法が一般的なのですが、実際にシットアップという腹筋運動で
「パワージャケット5kgに鉄アレイ3kgを両手に持ち、計11kgにすれば効果も大きくなるばす」
と思いついた時のことです。
スクワットという足腰のトレーニングでも、そのやり方を実践していましたので、予想通りかなり、キツい負荷が腹筋部にかかったのですが、それ以上に臀部(お尻)にかかる 負荷も比べものにならないものがあり、これを続けているとお尻の皮が剥けかねないと感じました。
実はトレーニングの際は、必ず厚さ約4mmのストレッチマットを敷いて、その上で行なっているのですが、上記の負荷だとそれだけては不足のようです。知恵を絞った結果、屋外のスポーツ観戦などの時に寒さを軽減するために使われる携帯式の折りたたみ式クッションがあることを思い出し、早速それを試したところ、予想通り臀部への負荷が軽減され、痛みもない状態でトレーニングを続けることができました。
2)旅行会社のパンフレットや鉄道会社の無料情報誌によるテキスト・ノート作成
来月8月20日(日)に受験する通訳案内士筆記試験の科目一つである、日本地理の勉強用として、無料で入手可能なパンフレットと情報誌をいくつか入手し、実際の過去問の出題傾向と重なる部分を抽出してみました。本格的なテキストや問題集と比べると情報量こそ少ないものの、『旬』の情報が厳選されていると言え、そういう点では十分に活用できます。
また、量として不足している点も、一般的なテキストな問題集を使って補足すれば、より実用的なテキストやノートに仕上げることが可能です。
これらのように、
- 思いつく
- 試す・実践する
- イメージ通りか検証する
- イメージ通りでない場合、すぐに改良改良・改善できるところから手をつける
のサイクルで、アイデア(仮説・理想)をノウハウ(実用法・現実)に『変質』させることが可能になります。
「完璧なものは無い」けれど、"Practice makes perfect."ならぬ、"Exercise makes better."
「実践でより良くなる」
応用範囲は無限大です。